前回の記事で、IT業界でフリーランスをやっている知人から年間報酬額を聞いたり、興味本位でそのIT系技術者の稼ぎ方などを根掘り葉掘り聞いたことを書いていますが、彼らはやはり伊達にフリーランスという道を歩んでいるわけではありませんでしたね。
年収の高さにもちょっと驚きましたが、IT系のSOHO・フリーランスエンジニアは、報酬対時間(B/C)だけで見れば、各業界の中で一番高いのではないでしょうかね。
今回のお題は、IT系SOHO・フリーランスエンジニアが年間どのくらい稼げているのか?についてお話します。
IT系SOHO・フリーランスエンジニアの稼ぎの実態!
実際のところ、IT系SOHO・フリーランスエンジニアの平均月額・年収がどれくらいなのか気になるところですよね。
現在、IT業界に勤めているサラリーマンの方は、こういった別の世界に興味があるのではないでしょうか。
どの業界も同じでしょうが、特にIT系のSOHO・フリーランスエンジニアは、やり方さえ間違わなければ、サラリーマン時代の年収を大きく上回る稼ぎになるはずです。
それもそのはず!IT業界は稼げる条件が整い過ぎているからです。
現にIT業界は、私の建設系フリーランスと違って「フリーランス支援サイト」が充実していますし、タダでさえ人手不足のIT業界ですから、仕事にあぶれることはほとんどありません。
私のような建設系の業界には、こういったサイトが少ないですし、仕事を得るためには、常に個人で企業に営業を掛ける必要があるので、これはうらやましい話ですね。
建設系のフリーランスは”自分で仕事を取りに行く!”、IT系は”「フリーランス支援サイト」に自分から申し込む!またはオファーを待つ!”ってことでしょうか。
ただ実際のところ、こういった神話みたいな話は、何か裏がありそうで簡単には鵜呑みにできない感もあります。
そこで前回の記事:「IT系SOHO・フリーランスエンジニアの報酬額は高いか安いか!」で書いてある”WordPressでHPを作った場合、1件当たりの報酬額が50万円~!”という話も含めて、この金額に妥当性があるのかどうかを調べてみました。
知人の話を疑っているわけではありませんが、いろいろと調べていくと、これがやはりIT系SOHO・フリーランスエンジニアは稼げているんですね。
悔しいけど稼げているんですよ。
以下にその報酬額の実態について述べますが、この報酬の実態はフリーランス支援サイト「レバテックフリーランス」(登録者約8万人)によるフリーランスエンジニア市場動向調査(2016年)によるものです。
そのデータによると、その約4割が1ヶ月当たりの報酬額が60万円代となっています。
補足すると、その中で一番需要の多いプラミング言語は今の時代を物語るように、Javaがダントツ1位で全体の29%、続いてPHPが19.3%、HTML系が5%と続きます。
私の友人もPHPを手掛けていますが、このPHPのスキルを使って企業のHPやIOTデバイス、ECサイトなどのWEB開発をやっているそうです。
(IOTデバイスなんてかなりむずかしいのではないかなぁ・・・制御が絡むしね)
私も簡単なPHPとHTMLくらいならイジくれますが、IOTデバイス、ECサイトの構築なんて世界が違いすぎ!って感じです。ただ私でもできそうな案件もこの「レバテックフリーランス」にはありました。
にしてもやはり、IT系SOHO・フリーランスエンジニアは、秀でたスキルさえあれば輪を増して誰でも稼げるのはこういったことなのでしょう。
IT系SOHO・フリーランスエンジニアの報酬額の信憑性!
上のグラフを見て気になる点もありますよね。
もうお気付きでしょうが、IT系SOHO・フリーランスエンジニアをやっている方の月収を見ると、稼げていない方がほとんどいないということです。
これ本当!って感じですが、上のグラフをおさらいするとこんな感じです。
- 20~39万円/月:2.7%
- 40~59万円/月:30.4%
- 60~69万円/月:39.4%
- 70~79万円/月:21.4%
- 80万円/月~:6.1%
この数値はひとつのフリーランス支援サイトに登録された方の契約案件や、個人事業主登録データに基づくものですので、実際に使われた採用ロッドの扱われ方はブラックボックスになっています。
なので、この報酬額と現実とが一致しているとは限りません。
ただサイトの申し込みがあった年間8万件以上の業務依頼案件の中からのデータ抽出ですから、この数字に大外れはないと思います。
数値が整い過ぎている感もありますが、データの出所が業界NO.1の「レバテックフリーランス」によるものですから、波はあるものの、ほぼこれに近い値になるはずです。
逆に20万円/月以下の報酬金額の業務依頼は扱っていない!ということですよね。この数値は実際に受託した報酬額をまとめたものですから。
この数値の示すところは、個人のスキルが一番絡んでいます。
もともとフリーランスをやられる方はスキルがなければやれない商売ですし、そのスキルが高ければ高いほど、言語の武器を数多く持っている方ほどやはり強いです。
この報酬額の差は、個人の持っている言語スキルと仕事のマッチング!それとプログラマーとSEとの技術能力の違いによってのものです。
それに仕事量が絶対的に多いIT業界ですし、人手不足の業界の中で食いっ逸れがないとは言え、能力のある方が根こそぎ”おいしい仕事!”を取ってしまっている!というわけでもありません。
フリーランス支援サイトには、レベル的には比較的簡単なショップなどのHP作成なども含まれていますし、WEBデザイナーもいますから、報酬が低い20~39万円/月:2.7%は、こういった方で占められているのだと思います。
ちなみにWEBデザイナーが作るロゴの相場は3万円以上だそうです。
10個作れば30万円・・・やはりやっていけるんですね。
それにしてもIT業界のフリーランス報酬は他に比べて高い!
どこの業界も同じことですが、”高い報酬が欲しければ必要とされるスキルとしっかり着けろ!”ってことですね。
IT系フリーランスエンジニアの就業形式:在宅型と常駐型
ここで、実際のIT系SOHO・フリーランスエンジニアがどのように仕事を確保しているか?ですが、私の友人の話によれば、多くのフリーランスエンジニアは「フリーランス支援サイトへの登録」と、個人営業の2本立てで活動しています。
フリーランス支援サイトからの仕事と、ショップなどのHP構築などを手掛けてまとまった年収を得ているようですが、ショップなどのHP構築などは”横のつながり!”と営業力で仕事を得ているそうです。
HPなどは定期的な保守も仕事のひとつですから、そういったものを数多く積み上げれば、けっこうな額になるそうです。
”横のつながり!”は同じフリーランス仲間からのワークシェアリングや、WEBデザイナーからの情報といったものです。
ここでフリーランスエンジニアの就業形式についてですが、これには「在宅型」と「常駐型」があり、IT業界では圧倒的に「常駐型」が多いです。
フリーランスエンジニアの就業形式:「在宅型」
案件ごとに企業と契約を結び、自宅で作業を行う働き方が「在宅型」です。
企業と正式に請負契約をした上で、成果物に対して報酬が支払われるものです。
フリーランスエンジニアの就業形式:「常駐型」
契約先の企業に常駐して作業を行う働き方が「常駐型」です。
成果目的物の完了まで企業内で働く形式で、一定期間ごとに契約・更新を取り交わす”派遣!”みたいなものですが、企業と正式に契約を取り交わし、契約締結時に定められた期間ごとに報酬が支払われます。
・・・
私が3回目の転職前にSOHO・フリーランスエンジニアをやっていたときには、不本意ながら一応この両方を経験しています。
私の場合、フリーランスと言っても会社からお願いされた社内フリーランスでしたから、会社へは必要なときにだけ出向いて、あとは完全なSOHOでメシを食っていました。
その方が自由度が効いて圧倒的に稼げたからです。
(税金がメッチャ高かったのを覚えています)
話を戻しますが、IT系のフリーランスで圧倒的に多い案件が「常駐型」です。ただ私はこの「常駐型」はあまりやりたくないですね。
「常駐型」は次の仕事を探す手間が省けますし、何より”収入が安定しやすい!”メリットがありますが、やはり私は誰にも束縛されず、家で仕事をしたいので迷わず「在宅型」を選びますし、事実そうしていました。
ただこれは私のSOHOの業務内容が、企業のシステムを使わない「設計」という”成果を見せてナンボ!”という性質を持っている業務だからできるものです。
今のIT業界では会社のシステムを使うでしょうから、「在宅型」は就業形式にそぐわないのかも知れません。
参考までに2つのフリーランス支援サイトをご紹介しておきますね。
フリーランス業界NO.1!【レバテックフリーランス】
フリーランスエンジニアの就業形式は「在宅型」と「常駐型」がありますが、「レバテックフリーランス」は常駐型のフリーランス支援サイトです。
福利厚生と同程度の支援が受けられる【Midworks】
フリーランスエンジニアに安心保証と豊富な案件紹介を【Midworks】
この【Midworks】はおもしろいフリーランス支援サイトですよ。
企業に所属しないSOHO・フリーランスでありながら、このサイトから一般の会社の福利厚生と同程度の支援が受けれますし、もし案件を受注できなくても、条件さえ合えば給与を保証してくれる独立支援サービスがあります。
SOHO・フリーランスエンジニアの報酬額の実態(まとめ)
どこのフリーランスでも同じでしょうが、私の業界(建設系)で言うなれば、技術やスキルの乏しいフリーランスは必ず淘汰されます。
淘汰されないにしても、単価の低い業務・・・つまり”力仕事!”ですね。そういった仕事しか回って来ない業界です。
もちろん営業力も必要ですが、営業力だけでは業務を委託してくれる元請企業は納得してくれませんし、何より元請企業に実績を着けることが求められています。
厳しい世界ですよ。
IT業界も羽振りが良い!とは言っても、こういった一面を持ち合わせているはずです。
SOHO・フリーランスエンジニアを始めるなら、そういったことも考えて行動されてください。
§:コメント