「転職」を経験した人の行動には概ね2つのパターンがあります。
思い立ってすぐ求人に応募し即転職したパターンと、1~3ヶ月、または半年掛けて自分が納得できる会社をじっくり見定めて決めたパターンです。
3回転職している私はどうだったのか?と言うと、1回目の転職を除いて後者のじっくりパターンでしたね。(1回目は止むにやまれずでしたから)
偉そうなことを言うと、繰り返す転職に何度も失敗しないために、時間の経過は考えず、自分なりに万全な準備と行きたい企業をじっくりと監察していました。
人それぞれ転職活動には個人差がありますが、一番やってはいけないことは、自分の気持ちに負けて”焦って転職してスカを掴む!”ということです。つまり企業選びに失敗するパターンです。
時間を掛けたって良いじゃないですか。一生のことだし時期を狙うのも活動のひとつ!
「履歴書」、「職務経歴書」の体裁を考えるより先に、求人企業の情報収集と転職するタイミングを自分の中でシミュレートしてプラン化しておけば活動しやすいですよ。
今回のお題は、行動を焦らず「転職シミュレーション」を用いた効率的な転職活動についてお話します。
転職シミュレーションがうまく出来ていない人は良い企業には出会えない!
”転職を決めたら行動は早い方が良い!”・・・転職サイトでよく書かれているサイト側の商売っ気が見え隠れするようなキャッチですが、これは時と場合によっての話です。
辛い思いをして自分に合わない会社で無理して働くより、早く会社に見切りをつけて自分らしく働ける会社を見つけた方が得策だ!という考えは確かにあります。
されど、早ければ早いほど自分の気に入った企業が見つかるのか、良い会社に入れるのか?というと、決してそうではありませんよね。
転職サイトが言っている”転職を決めたら行動は早い方が良い!”というキャッチは、何も思い立ったら”今すぐにでも転職しろ!”という意味ではなく、自分で決めた転職シミュレーションに従って迅速に行動しないさい!という意味で書かれているのだと思います。
転職シミュレーションは、先ほど述べた”焦ってスカを掴んでしまった!”ということにならないためにやる手法です。
やり方はそんなにむずかしいものではありません。
企業選びはこの期間、企業エントリーはこの時期、会社を退職するタイミングはこの時期!といったように、実際の転職活動の中でレビューを繰り返し、多少の後戻りができるように時期の枠に余裕を取れば、焦ってスカ企業を掴むこともなくなります。
(企業選びの目がなく、目先の仕事に飛びついたってやつですね)
典型的な例を挙げると、急に家族で日帰り旅行を思い立って出掛けたは良いが、観光地の見所スポットを調べないで、目先の場所だけを見て帰るようなものです。
つまらない旅ですよね。
これって「転職シミュレーション」ができていない人の一連の行動に良く似ています。
「転職シミュレーション」がしっかりと出来る方の考え方や目線はやはり違いますよ。
観光する場所(転職サイト)を調べ上げて、観るポイント(企業リサーチ)を決めて、時には違った場所も調べて行き先(レビュー)を変える。
そして行く準備(企業応募・エントリー)して、実際にそこに行って(面接して)、楽しい思い出(内定)を作るといった流れが「転職シミュレーション」の本来のあるべき姿です。
「転職シミュレーション」で一番時間を掛けるのが企業選びです。
別に勤務している会社に「退職届」を出しているわけでもないし、会社が嫌でも”数ヵ月後に自分は別の会社にいる!”と思えば、逆に今いる会社もある意味かわいく見えてくるものです。(笑)
職探しは待つことも大事!
目標とする転職活動期間を最大限に活用して、企業選びにじっくりと時間を掛ければ掛けただけ良い企業に巡り合える確率も高くなります。
「転職シミュレーション」の手法はそういったことを言っているわけです。
”会社を辞めよう!”と思い立ったら、正直、今の会社に長居する必要はありません。ただ自分で立てた「転職シミュレーション」をベースに行動してみてください。
もしかすると自分では見えていない大きな間違いに気づくかも知れませんよ。
軌道修正するならその間違いに気づいたときにすれば良いだけですし、修正することで転職の時期を逃すこともありませんから。(というか、気づいたら必ず修正してください)
転職活動の流れ|企業選びから退職までに費やす時間は焦らずじっくりパターンで!
私は1回目と3回目の転職時に、次の会社が決まる前に「退職届」を出してしまった側の人間です。そういった人間の転職話は説得力に欠けるかも知れませんね。(笑)
ただ退職届は先に出しましたが、仕事探しには悪影響はありませんでしたし、決して焦ってはいませんでしたよ。(1回目はちょっと焦りましたが)
焦って転職先を探しても決して良いことはないですから、「転職シミュレーション」に習って、時間を掛けて企業リサーチをする「じっくりパターン」で活動しています。
”じゃどれくらい時間を掛ければ良いの?”って話ですが、現実的な話をすれば、再就職に費やす期間は早い方で3ヶ月、長い方で半年から1年という方が多いです。
もちろん人には待てない事情もありますし、運よく”これだ!”という会社が見つかればまた話は変って来ますが、転職は”早く決めれば良い!”というものではありません。

私の最初の転職は、活動して1ヶ月で転職先を決めた”待てなかった部類”でした。今みたいにネットが普及していない時代で、求人雑誌しか情報が入手できなかったからです。(求人情報誌は月刊ですからね)
転職サイトの求人掲載は約4週間!この期間に企業を決める必要はない
「転職サイト」の求人掲載期間は概ね4週間です。4週間後には今の求人掲載はなくなりますが、その後、希望する業種や企業が続々と掲載されます。
求人広告には”一期一会!”という感もありますが、もし求人掲載企業に妥協できない自分がいるのでしたら、それは次期の求人広告を待つべきだ!と私は思います。
転職を先送りにしたくない気持ちは分かりますが、焦ってブラック企業に転職する羽目にでもなったらシャレになりませんよね。
転職活動はやはり”じっくり腰を据えて!”が一番良いです。
うまくいかない転職活動!内定が決まらなければ無限ループ
以下に転職活動のおおよその流れを載せますが、流れ的に5ステップもありますからけっこう時間が掛かります。
転職活動は短く見積もっても3ヶ月は掛かると思います。ただ下に書いてある「7.退職手続き」に1ヶ月は掛かるので、実質残り2ヶ月で何が出来るか?って話です。

退職届を先に出している分、これをたった1ヶ月でやったのは私です。これで私は企業選びに失敗しています。
下に活動の詳細を載せますが、「2.求人情報の閲覧と企業の選定」 ~「5.企業との複数回の面接」は、会社から内定をもらうまで無限ループになるので、実際のところ活動期間は見えないし、先すら読めないですよね。
<転職活動の流れ!転職系サイトへの登録から退職まで>
- 転職系サイト登録
転職系サイトへの登録はどこのサイトでも同じですが、個人情報の入力は必須です。登録に要する時間は5分程度で済みます。 - 求人情報の閲覧と企業の選定
求人企業を調べるだけでしたらサイトへ登録しなくてもほとんど見れます。
ただ企業へのエントリー(応募)は登録しないとできません。 - 履歴書・経歴書作成
これはほとんどの会社はサイトのWeb上で作成します。
ただ簡易的なものなので、面接に向けてしっかりとした履歴書・経歴書の作成は必要です。
手書きでもPCで作成してもどちらでもかまいません。
(最近はPCの方が多いし、私の会社でもPCでの作成をお願いしています) - 求人応募(エントリー)
就職を希望する企業への応募です。何社でもエントリー可です。
エントリーしても書類審査で弾かれることもあるので、そのときは「2.求人情報の閲覧と企業の選定」に戻ることになります。 - 企業との複数回の面接
書類審査が通れば面接を受けることになるのですが、これは2~3回ほどあります。もちろん面接で弾かれることもあるので、そのときは「2.求人情報の閲覧と企業の選定」に戻ります。 - 内定通知
企業からこの内定通知をもらった段階で、ほとんど転職活動は終わりです。
内定後は「転職系サイト」がほとんど介入しませんので、赴任日などの手続きは直接企業とやり取りすることになります。 - 退職手続き
「退職届」を会社に提出して晴れて転職活動は終わりです。
ただ、就業規則で退職は1ヶ月前に意思表示するのがほとんどなので、新しい会社にはこの退職日の次の日を提示してください。
実際に3ヶ月で上手く転職が出来ている方もいますが、それはたまたま運が良く、自分の行きたい職種、企業に出会えたからでしょうね。
それはそれで良いことだし成功だったと言えるでしょう。
ただそうなるように、「転職シミュレーション」と日々変更となる求人リサーチだけはマメにチェックしておいた方が良いです。
転職は成功と失敗で紙一重のところがありますし、運もタイミングもありますからね。
それを上手く生かせれば転職は必ず成功します。
参考転職サイト: リクナビNEXT
成功の鍵を握るのは「転職シミュレーション」と焦らない心(まとめ)
会社の中身は実際に入社してみないと分かりません。
ただこの「転職シミュレーション」を行う過程では、企業のIR情報や「四季報」などが自分の資料となって、何となく会社の側面や裏情報が見えてくるようになります。
さらに企業の内情を深く探るなら、企業の社員からクチコミが多く寄せられている「転職クチコミサイト」を読んで見ると良く分かりますよ。
参考サイト: 10万件の企業口コミで失敗しない転職。キャリコネ
企業のIR情報や「四季報」には、投資家に向けて企業の景気の度合いを示す「決算報告」や最多就業年齢層、従業員数の変動などが載っている場合があるので、そういった面でも企業の内情を探ることができると思います。
従業員数の変動が激しい場合は、何かしら企業側に問題があるケースが多いですし、毎回転職サイトに同じ企業が求人を載せている場合などは、”いかにも不自然だ!”というのが分かります。
名が知れている企業とは言え、要チェック企業ですよね。
ちなみに私は同業大手企業でこういった会社を知っています。これを見抜けるかどうかも転職成功のカギになるはずです。
こういった情報を何社も横並びに並べて比較することも、転職への成功の糸口につながると思います。
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