転職するにあたってどうしても避けては通れないのが退職!
”転職が先か、退職が先か!”って話もありますが、多くの方は先々の生活を担保すべく、転職先が決まってから退職届を出していると思います。まーそれが一応のセオリーです。
が、どう思ったのか私の場合は、そのセオリーを無視してやりたい放題!今までの3回の転職で2回は転職先が決まる前に「退職届」を出しています^^;。
先の読めない素人のやるアホな退職方法!と冷ややか目線の方もいるでしょうが、意外や意外!私のように転職先を決めずに会社を辞めてしまう方が3人に2人はいるんですよ。
今回のお題は、ある研究所が実施した”今すぐにでも退職したい!”という意識調査で得られた3項目について、私の転職経験を交えながら内容についてお話したいと思います。
ブラック癖のある会社の社員の待遇は絶対に改善されない!
まず”会社を辞めたくなる理由!”の前に、下のリクルートワークス研究所が実施した「全国就業実態パネル調査2018」の中に書かれている数字をご覧ください。
次が決まらないうちに退職した人:41.5%
冒頭でも書いていますが、私のように次の会社が決まらない段階で「退職届」を出している方ってけっこう多いんですよ。
自分のことを棚に上げて言うのも何ですが、この41.5%って、”どんだけ会社に追い込められたんだろう!”って数字ですね。分かりますよ、これって。
この退職方法は転職セオリーとしてはちょっとしたリスクが伴いますが、でもこれはこれで今どきそんなに珍しいものではありませんし、現に3人に2人がそうやって転職に成功していますから、さすがに今の時代を物語るように「売り手市場」の効果はあるのでしょう。
この調査の中にもありましたが、15歳~54歳の方で転職せずとも”メチャクチャ会社を辞めたい!”と思っている方が3人に1人いて、そういった方が「売り手市場」を利用して行動に走っているわけです。
まー予想通りではありますが、その理由がほぼ「給料と仕事量のバランス」、「パワハラでの精神的苦痛」、「トップダウンでの捌き切れないノルマ」の3本立てでしたね。
どれだけブラック企業に勤めている人が多いか!って話ですが、意外や意外、そのブラック企業の中には中小企業ならず、かなりの大手企業も含まれている現実があります。
辞めたくなる理由(その1):給料と仕事量のバランス!
給料と仕事量のバランス!
よく”ボーナスが少なかった、出なかった!”とガッカリしている方もいますが、このボーナス出た出ないの仕組みを知ると、”どんだけブラックなんだよこの会社!”というのが分かります。
ちょっとメンドくさい話ですが、簡単に言うとこのボーナスの支給額は、会社の貸借対照表の「資産の部」の現金(人件費)の支出操作でほとんど決まります。
会社は「人件費」と「設備費」、「福利厚生費」などで運営されていますが、この中で設備費と法定福利厚生費は固定支出ですが、この人件費だけが流動的なものです。
受注と仕事量のバランスが崩れていても、固定支出は毎月出て行くお金です。
しかし会社運営が赤字側に傾いても、資産の部の「現金」の中から人件費を調整することで、いくらでも会社運営ができるわけです。(現金担保があるうちは!ですけど)
厳密には違う面もありますが、受注する仕事量のバランスが崩れても給料支出で調整できる!裏を返せば給料・ボーナスが欲しかったらより多くの仕事をこなして現金を入れないと調整されてしまうわけです。
ただこれにも裏があって、役員報酬だけは状況どうあれ確保されているわけです。
(損益計算書を見ればだいたい想定がつきます)
さすがにこれを知っている社員は”これじゃやってられない!”って感じにもなるでしょうし、人によっては”先がない分、これ以上続けられない!”と思い始めるでしょう。
ただ会社って組合が強い大手企業を除いて、多かれ少なかれどこもそんなものです。さすがに給料が出ない!といった会社は少ないでしょうが。
あっ!もし今の会社が中小企業で”ボーナスが出ない!”とか、”遅配を予定している!”とか言われたら、そんな会社は迷わず即効で辞めるべきです。
私の転職2社目と3社目の会社がそうでしたが、遅配はなかったものの、ボーナスは前々年の半分でした。(それでも役員報酬だけは増えていましたね)
3社目なんてそういった小細工も通用せず、最後には資金繰りに困り、他の会社から吸収合併されましたからね。
そういった類の会社は絶対に持ち直さないはずですし、維持できてもその状態が慢性的に続きますから、行動するなら早い方がいいです。
参考転職エージェント辞めたくなる理由(その2):パワハラでの精神的苦痛!
これも(その1)給料と仕事量のバランス!の延長線上にある項目ですよね。
まずパワハラ(恫喝含む)をするのは決まって直近の上司です。
こういったやり方で部下の反感を買ういい例が上司自らの保守行動!
”俺色に染まれ~♪”ってことで、自分の部下を自由に操りたいためと、自分の会社での保身を最優先していて、その目に余る行動に部下が納得していないケースです。
会社でのトップダウンは当たり前ですが、役職を立てに取った”俺色に染まれ~♪”タイプの上司のパワハラは、もはや教育ではありません。
”絶対に直りません!”
私も一応、今は管理職ですから”俺色に染まれ~♪”タイプではないものの、立場上これに近いことはします。
なので私自身も”こういったことは100%ない!”とは言い切れませんし、”部下へのOJT”とか”コミュニケーション”のためとかの綺麗ごとで誤魔化すつもりもありません。
ただ私の会社は部署単位で年収が違う「事業部制」みたいな報酬体制を取っている部分があるので、こういったことを多少なりともやらないと部下の年収が上がらないわけです。
上司による部署の運営の良し悪しで部下の年収が変わってくる!ってことですが、部下の年収(と私の年収)を上げるためには、部署の売り上げを他部署より多く確保することが、部下の人事考課での査定額を上げるための最善の方法なのです。
私と部下とはそうしたお互いのWIN-WINの関係なので、その売り上げ目標に向かって私も部下と一緒に夜な夜なPCを動かして働いているわけです。
これをやっていることで部下から感謝されたことは一度もないですが、一応私の部下はこのやり方に理解を示しています。(と思う)
ここでちょっと愚痴をこぼさせてもらうと、私の部下は気楽です。
私の場合、管理職なので競合会社が多いなか、自分で役所にプレゼン(プロポーザル)して、何としてでも仕事を取ってきて年間売り上げを確保しないといけない責任があるし、経営上層部からは更なる圧力や締め付けもあるしで、正直、やっていることが給料には見合っていないです。
私も会社にそういった面で不満は持っていますが、ただ仕事としてはやりがいがあるので、これはこれで会社を恨むことなく受け入れています。
ただ中には私とは正反対に、部下をつぶしに掛かる管理職もいて、ただ恫喝していれば仕事が進む!と思っている管理職も多いです。(こういう奴はいずれ潰されるでしょう)
こりゃー部下としてはたまらないでしょう。こういった上司とずーと付き合っていくわけですから、会社を辞めたくなるのも無理はありません。
ちょっと話が反れますが、このアホな管理職の行動が原因で、今年の3月に技術者2人が辞める予定です!
この”部下つぶし!”が原因なんですよ。
私の会社の別部署で2人が退職したことで、この3月に転職サイトに求人募集の広告を載せるハメになったのは。(面接窓口は私になっています^^;)
辞めたくなる理由(その3):トップダウンでの捌き切れないノルマ!
これも(その1)、(その2)と被りますね。
これを突き詰めると、”とにかく稼げ!売り上げを上げろ!”と押し付けるって話です。
トップダウンでの捌き切れないノルマを科す指令者は一応管理職でしょうから、この2つが達成できないと自分も人事考課で”できない奴!”の烙印を押されてしまい、一気に降格人事になることを知っています。
部下を踏み台にして”自分の身固め!”ってことでしょうかね。事実これができなくて降格処分にされた上司もいます。
部下と上司の境目ってむずかしいものがありますが、上司側はこの境目を越えて部下側に入り込みたくないがために、部下に荷を科しているってわけです。
そこにはOJTといった言葉はひとつもないはずです。
・・・
以上、「全国就業実態パネル調査2018」からこの3つをご紹介しましたが、今の職場でも思い当たることがあったのではないでしょうか。
ブラック癖のある会社との決別と選択肢!
今まで私が勤めた4つの会社のうち、2社は上で書いた3項目にばっちり当てはまります。
が、これが毎回毎回繰り返されると、さすがに”うつもどき!”や”ノイローゼぎみ!”になりますし、事実私も3社目ではけっこうこれで追い込められましたからね。
これは私が3回転職して感じていることですが、こういった3項目に当てはまる会社は、
”絶対に改善されません!”
こういった会社は、あなたとお友達関係にあるわけでもなく、ましてや保護者でもありません。ただの”営利企業!”・・・そう、法人対労働者だけの関係なんですよ。
それに有能部下数人(気に入られている人間)を除いて、会社にはあなたの将来設計・希望なんて関係ありませんし、それに外れた方には営利企業ならではの”利益!”しか追求していません。目的を達成するまでの過程なんてどうでもいいわけです。
ひとつ例を挙げると、私に40歳を過ぎて独身ペラペラの友人がいますが、所帯持ちでない分、転勤させやすい!ってことで短い単位で転勤を余儀なくされている人がいます。
これが利益だけを追求したブラック企業のやり方でしょうね。
偉そうに社員教育の一環としてやるOJTにしても、結局のところ金稼ぎにコジつけたノウハウ会議くらいなもので、OFF-JTに至っては酒の席での何の役にも立たない根性論だけ聞かされるって感じですよね。
私の場合もひどかったですよ。
転職2社目のときなんて、最後には”自力で役所から仕事取って来い!”って言われましたから。
民間営業のほとんどは「CtoC」でしょうからこういった話はよく聞きますが、技術畑の私としては、基本お役所相手の「BtoG」なので、これは私のやる仕事ではなく部長クラスの管理職がやる仕事です。
それを立場わきまえずそれを”しゃーしゃー!”と言う上司がいましたからね。
これって違う意味でのトップダウンですよ。
もちろん筋を通して話して、”その話はおかしいですよね!”と詰め寄りましたし、ヒートアップして”じゃ、あんたは何しているわけ?形見せてください!”といった喧嘩にまでになって、退職する間際まで”この上司とはソリが合わない!”と言い続けていましたから^^;。
社員が会社をすぐにでも辞めたくなる3つの理由(まとめ)
いかがでしたでしょうか、この辞めたくなる3項目。
これに当てはまる方って、大半なのではないでしょうか。
転職には勇気と信念!それと必ずやり遂げなければならない!成功させなければならない現実!があります。
会社の改善を期待して辛いながらも会社に残り続けるのも良し!見切りをつけてさっさと転職活動するも良し!ですが、このパワハラや社内いじめなどに耐えて、社会で生き続けるのも悲しいものがありますよね。
数年後に定年退職した自分に何が残っているか?ってことですが、私はこれに後悔したくなくて3回転職したクチです。
やはり辞める決断と時期は”今しかない!”と思ったときが転職のタイミングでしたね。
迷わずに進めましたし、幸いに当時も転職売り手市場で、転職しようと思えばいつでもできる時代でしたから。
転職はリスクとの戦いに間違いはありませんが、この「全国就業実態パネル調査2018」に一度目を通すと、自分のやっている転職活動に迷いが消えて決断を下しやすいと思いますので、ぜひ参考になさってください。
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